あなたの付き合っている人や知り合いに、すぐに気分が変わってしまう人はいませんか?
普段は優しいけど怒りっぽかったり、不安そうにしていたり。
時には衝動的な行動をしてしまったり。
もしかすると、それは「境界性パーソナリティ障害」かもしれません。
「境界性パーソナリティ障害」とは
境界性パーソナリティ障害は、アメリカ精神医学会の診断基準(DSM‐5)によって、こう定められています。
- 見捨てられることへの不安
- 不安定な対人関係
- 自己像の不安定さ
- 衝動性によって自己を傷つける行為
- 自殺や自傷行為
- 感情の不安定さ
- 空虚感
- 不適切で激しい怒り
- 妄想的な思考、解離
この中の5つ以上に当てはまれば、境界性パーソナリティ障害の可能性が高いといわれています。
普段は優しい彼だけど…
私の彼氏は普段はとっても優しくって、思いやりのある人です。
ですが一度怒るともう手に負えません。そして極度に不安がります。
私がどこかにいってしまうのではないか、見捨てられてしまうのではないかという不安がいつも付きまとっているようです。
常に疑心暗鬼で、とにかくすべての行動や言動に疑いを持つ人でした。
だからこそ私に常に連絡を求めてきたり、それができないとすぐに怒ります。
話し合いをしようとしても、興奮していてなにも聞いてくれません。
そんな生活をしていたら、相手もこちらも疲れてしまいますよね。
疑問に感じて病院へ
彼氏に対してこの病気の説明をしてみたところ、「自分に当てはまる…」と納得していました。
これまでにも好印象を持っていた人をすぐに嫌いになったり、どうしてもイライラしてしまったり、感情が不安定なことが多くあったそうです。
もしかしてこの病気なのかな?と思った私たちは、すぐに病院へ行きました。
そうして「境界性パーソナリティ障害」と診断されたのでした。
現在も彼は、月に一度ですが、病院へ通っています。
カウンセリングを受けていて、自分の認知の仕方やこれまでの過去について考え直すいいチャンスだよ!と言っていました。
これまで不安がっていたことでも、今では落ち着いて話ができています。
相手を支えるために大切なこと
そんな彼を支えるために大切なことは、「一定の距離をとり続けること」。
見捨てられる不安を抱えている相手にとって、一定の距離でずっと見守ってくれている人がいることは、安心につながります。
「私はあなたを見捨てないよ」という姿勢が、相手にとっては必要なのです。
また、相手が不安定なときにはその一連の行動をメモに残しておくこともおすすめします。
こういったときにこんなことを思って、こんなことを言って、こうなった、といった詳しい流れをメモにしておくと、そのときには混乱して分からなかったことでも、後から落ち着いて考え直すことができますよ。
おかしいと感じたら専門家に相談を!
絶対的に味方でいてくれる人がいると、どうしても甘えてしまいますよね。
しかしそれがお互いにとってストレスになってしまうこともあります。
嫉妬や不安、疑心暗鬼になるなど、思っている自分も相手も、気持ちのいいものではありません。
度が過ぎるそんな気持ちは、もしかしたら「境界性パーソナリティ障害」かもしれません。
このままではお互いにダメになってしまう!と思ったら、専門の方にご相談してみることをおすすめします。
著者:はる
性別:女性
年齢:25歳
20代のフリーターで、最近彼氏と同棲をはじめました。彼氏は「境界性パーソナリティ障害」と診断され、なにかとてんやわんやな生活を送っています。