私は現在42歳の普通の会社員。
年の離れた兄がいて、両親がいるという家族構成になっています。
最近よくニュースで「高齢ドライバーの交通事故」を目にしますよね。
私の母はそんな高齢ドライバーの交通事故の「高齢ドライバー」側の経験をしてしまいました。
今回は私の体験談と共に、子供としてどう対応すれば良かったのかを皆様にお伝えしたいと思います。
70歳の母が事故を起こした
私は結婚して実家を離れていますが、兄家族が両親と同居してくれているので安心して任せていられます。
両親も同居を喜んでいて、みんな幸せに暮らしていました。
しかし、三年前、悲劇が起きました。
母親が車で事故を起こしたのです。
母親が右折をしようと思って曲がった時に、真っ直ぐ直進してきた車と追突して母親の車はもろに横に追突され、歩道のガードレールまで車が吹き飛んだのです。
車は真横を向いて倒れており、最初に現場に着いた父親は母親が死んだと思ったようです。
それくらい壮絶な事故でした。
当時、母親はもう70歳を越えていて高齢者ドライバーの一員です。
父親もそれより少し年上で、80に迫ろうとしていた年齢でした。
「うちの両親は大丈夫」という過信
息子の私が言っても無責任と思われますが、両親は年齢の割にはとても若く、病気もしていなくて元気で、普段から散々歩き回ってるような二人でした。
そして運転も安全運転で、丁寧で、スピードを出したりはしないドライバーです。
そんな二人を見ていて、まだうちの両親は大丈夫だろうと勝手に思い込んでいたのかもしれません。
そして、車であちこち出掛けることが大好きな両親から楽しみを奪いたくないという、変な優しさや気遣いが出てしまって、高齢者だからといって運転させないなんてことどうしても言えませんでした。
その甘さが今回の事故を巻き起こしてしまいました。
高齢者という紛れもない事実
私の両親の運転がどれだけ慎重でも、丁寧でも、やはり高齢者です。
判断力はとても落ちていたのです。
恐らく普通の人であれば向かってくる車がどの程度で交差点に進入してくるかわかりますが、その判断が鈍った結果、車が来ているにも関わらず右折しはじめてしまって事故をしたのです。これは完全に母親の責任です。
相手の方は軽い怪我で済みましたので、不幸中の幸いでした。
母親も大きな事故のわりには腰骨の骨折だけという、奇跡的なことで無事でした。
しかし、今回のことは我が家では大変な事件でした。
高齢者の交通事故は他人事ではいけない
テレビで高齢者の事故が後を絶たないと聞いても、どこか他人事でした。
それが、今回当事者となり、起きました。
テレビでは、高齢者を責める言葉が並べられます。確かに高齢者も悪いです。
しかし、息子として今回のことを振り替えると、注意すべきは子供たちなのかなと思いました。
無理やりでも免許を取り上げるべきだったかもしれないと思います。
高齢者はやはり自分では判断できないです。まだ大丈夫と思ってしまいます。俺は、私は違うと思ってしまいます。
それを正してあげるのが子供の役目だったなと今は思います。
高齢者のご両親がいらっしゃる方は、時には心を鬼にして同じことが起きないためにも両親を守る必要もあるかもしれません。
最近では免許証の自主返納もありますので、「もしかしたらうちの両親も」と少しでも思われる方は、まずは免許証や運転についてご両親と話してみることを強くお勧めします。
著者:まめ
性別:男性
年齢:42歳
普通の家庭の普通の会社員、既婚です。