私は学生の頃、いつも何か不安でした。
大人になっても悩んだ末、たまたまインターネットで大人の発達障害を知り、病院へ行ったところ発達障害と診断。
今は随分と楽になってきた私の体験談を皆さんにご紹介したいと思います。
話がかみ合わない。周りの声が怖い。視線が怖い。
私が学生の頃の不安の原因、それは同級生とうまく会話がかみ合わないことでした。
謙遜をして普通に話すと、そのままの意味で受け取られ今でいうマウンティングをするような感じになりました。
例えば、私の家は学校から近い、歩いて10分だと説明してありました。
しかしある日、みんなで私の家に来ることになったとき、学校から歩いて10分くらいすると、家が近いと言ったのにまだか、また嘘をついたと喚かれてしまいました。
10分って言ったことは忘れて、近いことだけ覚えていたのかもしれません。
他の事でもなにか行き違いがあったときには話し合わず、私が嘘つきだと言うことにされたように感じました。
普通の子であれば、「ごめん!」や「聞き間違いだよ!」と言えるのでしょうが、私の場合は自分が悪いのだとしか思う事が出来ませんでした。
大人になっても違和感は消えず…
大人になってからも周りの視線を気にするままでした。
例えば、親戚のお嫁さんやお婿さんなどに会ったとき、まず視線が合わない、こちらが合わそうとしても、目線をそらされるように感じるのです。
親戚のお嫁さんは、その場に私が居るにもかかわらず、自分の主人に話したのち私にその主人が今聞いたことを通訳みたいに伝えるという、ややこしい会話をするように感じました。
また、お嫁さんは第三者がいるときは普通の人のようでしたが、誰もいないときは黙りこくって無表情になり、電話の応対も別人のように怒鳴りつけて怖く感じることもありました。
親戚には、このお嫁さんのように相手によって態度を変える、誰も見ていない、私だけしかいないとすごく不愛想になる人が他に何人もいて、いたたまれない気持ちで悩んでいました。
発達障害と診断
しかし、最近インターネットを見ていたところ、もしかして私は大人の発達障害と疑問を抱きました。
よくある簡易チェックを見てもドンピシャとあてはまるのです。
すぐに病院へ行ったところ「アスペルガー症候群」と診断を受けました。
そこで初めて、これまでの違和感に気が付いたのです。
「あ、私がおかしかったのか」と。
世の中には私のような経験をされて、引きこもってしまったとか登校拒否になったとか、人間不信になった方は多いんじゃないかと思うのです。
発達障害のお子さんは、最近は早いうちに診断を受けて療育がされて改善の余地があるようですが、大人の発達障害は、本人がその気になって診断を受けないとわからないものだそうです。
私は自分なりにリハビリと称して、ラジオの視聴者と司会者のあたたかいやり取りを聞いたり、ドラマや映画の完全にかみ合った会話でストーリーが進むのを聞いて、これが普通のやり取りなんだと理解することで少しずつ回復をしました。
同じように悩んでいる方へ伝えたいこと
私はたまたまインターネットで大人の発達障害を知り、病院へ行くことが出来ました。
それまでは、まさか自分が病気だとは微塵も感じたことがなく、ましてや発達障害なんて大人はならないものだと思っていました。
でも、実際に病院へ行って診断を受けて、先生の言うようにリハビリを行うことで随分と楽になってきたような気がします。
一番つらいのは病気と診断されたときではなく、原因がわからず悩んでいるときなんですよね。
もし私と同じように悩んでいる方や、周りに似たような方が居たら、病院へ一度行ってみることを勧めたいのです。
病院へ行って何もなければ、それはそれで良いじゃないですか。
少しでも出来ることがあるならまずは行動をしてみて、出来るだけ早く悩みを解決できるようにするといいですよ。
著者:A子
性別:女性
年齢:48歳
海外ドラマファンです。お菓子作りも好きです。