二世帯住宅の建築を経て同居。義両親が亡くなった今思う事

二世帯住宅,義両親が亡くなる

10数年前に、ずっと別居で独りで暮らしていた姑が80歳を超えたこともあり、完全分離型の2世帯住宅を建設することになりました。場所は私たち家族の住んでいる土地です。

様々な住宅メーカーを回り、モデルルームも観覧し実際に住まわれている御宅も拝見させていただいたりして参考にさせてもらいつつ、間取りを考えることになりました。

1階を姑の住居、2階を私たち家族4人の住居、玄関は1階部分に2か所設けました。互いの住居は内階段で行き来できる仕様になります。

 

姑の要望としては仏間が設えてある座敷と足や腰が少し悪いためベッドが使用できるフローリングの寝室、そしてすぐ隣にトイレを付属させることということでした。

家相にも配慮したため、部屋や水回りの配置に手こずりましたが、なんとか丸くおさまった設計となりました。

 

建築期間の4か月が経ち新居は完成しました。

すぐに皆で同居と考えていましたが、姑は完全同居の決断はまだできないようです。生まれてからずっと住んできた家やその周囲にある姑の親戚・友人知人コミュニティを捨てる気持ちにはなれないようです。

試し同居ということで、月に1週間ずつこちらの二世帯で住んでみることにしました。

 

2~3日は物珍しさもあるのか、機嫌よく過ごしてくれますが、だんだん時間を持て余すのか、しきりに2階の私たちの住居にきます。そして、姑の好きなジャンルの話を一方的に聞かされます。数時間に渡ってなのです。あまり、完全分離2世帯にした意味はないような状態になってきました。

私が風邪を引いて熱を出していて寝ていてもお構いなしです。そうなると、私の方も対応が悪くなるので、どんどん雰囲気が悪くなってきます。1週間たって、姑も神経がいらだってくるのか帰っていきます。

 

この繰り返しで4年ほど経た頃、いつもとは違った弱々しい雰囲気で姑がまた泊りにきました。この時はなぜか3日ほどで帰ってしまいました。それが、生前の姑との最後でした。

ある日姑の隣宅のかたが、「1日中電灯がつきっぱなしでおかしい」と連絡をくれ駆け付けた時にはもう遅かったのです。この家を計画した時は、いろいろなことが何故か上手くいくと考えていました。

新築の家が家族の観念まで変えてくれるような気がしましたが、元々持っている考えや行動、価値観は何があっても変化はしないのです。

 

現在、姑が使っていたエリアは誰も入ることはなく、私たち家族も子供の独立に伴い減っていきます。ますます、使わない部屋が増えていき、この完全分離型2世帯住宅はこれから、どうなっていくのか分かりません。

もう少し、根本的に先を見る目が必要だったと今となっては思うのです。

著者:risa

性別:女性

年齢:55歳

字を書くことが大好きな専業主婦です。時折、近所でパートもしています。

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