疎遠な父と共通の趣味を通じて距離が縮まった経験談

疎遠,父

私は父がずっと単身赴任で、父親に接する機会が少ないまま大人になりました。
父は高度経済成長の過酷な労働環境の中で、命の危険を伴うとても大変なお仕事をしていて、お仕事と顧客や同僚との付き合いが中心で、家族を省みることはありませんでした。

 

すぐ怒鳴る。人の話を聞かない。典型的な頑固親父です。
なので、私は父のことをずっと嫌って来ました。父が精一杯働いてくれたおかげで食べて行けたし、学校にも通えたし、恩はあるのですが、どうしても父のことを受け入れることができませんでした。
父が仕事を引退し、多少接する機会が増えましたが、私も実家を出て別のところに住んでいますので、少し忙しければなかなか接する機会がありません。

 

そんな中、父も言い出すのに勇気が必要だったと思いますが、「山登りにわしも連れて行ってくれ」と言われました。
というのも、私は以前、登山のサークルに入って活動していたことがあり、その後も近場の山に時々登っていました。
父はよく歩く人で、平地でのウォーキングは毎日かかすことなくやるのですが、登山の経験はほとんどありません。
試しに二人で私が良く登る標高600mほどの山に登ってみることにしました。

 

父はせかせかした性格で、私はおっとり、全く逆の性格です。初めての山なのになぜか父が先頭を歩きます。
何度か休憩をしながら、予想したよりもかなり早いタイムで山頂へたどり着きました。
父もさすがに毎日2時間のウォーキングをしているだけあります。私がよく一緒に上る友人達よりもむしろ体力あるんじゃなの?と思うくらい元気にしっかりと登っていました。
頂上で早めの昼食です。コンビニで買ったお弁当です。
昼食が終わると、きれいな景色以外何もないところで、父とかなり長い時間話し込みました。

 

山から見える景色のなかに写る、お互いが知っている場所やそれにまつわる話。父の体験談。私の体験談などなど。
話はなかなか尽きず、頂上で1時間以上も会話をしていました。
おそらくお酒の席以外でこんなに父と会話をしたことは初めてではないかと思います。
父の話を聞いていて、父親としてはなかなか受け入れ難い性格ではあるものの、お仕事の世界では辛い思いをしながらも立派に頑張ってきた人なのだと、父への思いが変わってきたように思います。

それをきっかけに、何度か一緒に山登りをし、日常的にも私が時々実家に帰って色々な会話をするようになれたと思います。

 

お父さんが苦手な方にお伝えしたいと思います。
お父さんと自然の中に身をおいて一緒に過ごしてみると、とても良いことが起きるように思います。
登山などというハードなことじゃなくて良いと思います。
気軽にできる、共通の趣味のようなものを作っていくと、ご自身もお父さんも随分変ってくるのではないでしょうか。

著者:カッカ

性別:男性

年齢:49歳

クリーニング工場で働くおっとり系のおっさんです。

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