嫁姑で苦労した母が決めた「乗り換え1回、2時間」の秘訣

嫁姑,秘訣

私、妹、両親と祖母の5人家族。私が育った家庭です。

両親の夫婦仲は良かったのですが、母と祖母の折り合いが悪く、時々ケンカが起きていました。祖母は戦争中に4人の子供を苦労して育て上げ、全員大学まで進学させた強い女性で、お嬢さん育ちの母が甘く見えていたのでしょう。家事だけでなく、私と妹の教育方針にも口を出していました。
共働きで、祖母から離れて暮らすことも可能だったはずでしたが、結局私と妹が大学進学後も同居し続け、祖母を看取るまで母は姑である祖母と同居していました。

何度か母は父に対してこの家を離れないかと持ちかけたのですが、長男であり、大学まで出してもらった恩を感じていた父は首を縦に振りませんでした。このことについて両親がケンカをしているのを見たことがなかったのですが、よほど父の説得が上手かったのか、母がすぐに納得したのか、それはわかりません。

祖母が亡くなり数年後、私は結婚しました。その時に母から次のような提案がありました。
「私たちとあなた達は、電車の乗り換えが1回必要で、2時間かからないとお互いが会えないところに住みましょう。」
私は「自分のような経験を私の妻にさせたくないんだろうな」と勝手に想像していましたが、さらに数年後、子供が生まれたときにその理由が母の口から語られました。

「私だっていつおばあちゃんのようにあなた方に口を出すかわからない。だっておばあちゃんはおばあちゃんの姑、あなたのひいおばあちゃんにだいぶひどいことを言われたりされたりした。○○さん(私の妻の名前)に嫌な思いをさせたくないのもあるんだけど、もうそういうのは私で終わりにしたい。」

父には妹がいたのですが、私の祖母はその妹も大学に進学させました。

その時に祖母は祖母の姑から「女を大学に行かせてどうするんだ、嫁の行き手がなくなったらどうするんだ。」などと散々言ったそうです。それまでも様々なことで口を出され、戦争中は、アメリカ軍の爆撃と同じくらい怖かったそうです。

母は続けます。
「でも私もいつ口を出したくなるのかわからないでしょ?あなた方の所に押し掛けたりしたくなるかもしれない。でもね、電車の乗り換えが必要で、あなた方の家に着くまで2時間かかるなら、その間に冷静になれると思うの。」
さらに続けます。
「だったらすごく遠くに住めばいいんだけど、あなた方の顔も見たいし、孫ができたら孫の顔も見たい。2時間くらいなら結構歳を取っても大丈夫かな?と思って。」

なるほど、と。結婚するときに、私の職場からも遠くないし同居はどうか?と私の妻が私の両親に持ちかけたとき、「自分たちでゆっくりしたいから」というのは言い訳だったのか、と。
「2時間なら、もし○○さんが具合が悪くなった時でも、私が着くまで何とか保たせられる時間でしょ?○○さんと孫の世話しにすぐ来るから必要なときは遠慮なくね。」
子育てをしながら、祖母と向かい合いながら自分が姑になったときにどうしようか、と考えた結果が「乗り換え1回、2時間」というわけです。

この記事を書いている12月下旬。

そろそろ今年も終わりですが、大晦日と元旦だけ私の実家に帰ります。
「長い間顔をつきあわせてるとケンカが起こるかもしれないじゃない。一泊したら自分のうちに帰りなさい。ここはあなたの実家じゃなくて○○さんと○○(孫の名前)とあなたが住んでいるあっちの家があなたの実家。ここに来るあなたはもうお客様なのよ。○○さんもお客様だから何もしなくていいの。」
じゃあお客様らしく、私と妻と息子達はありがたくのんびりさせてもらいましょう。
そんな正月も、そろそろ20回目です。

著者:ゆんと

性別:男性

年齢:48歳

妻、2人の息子と暮らす中年。そろそろ息子も出て行くな・・・・と思いながらも、自分の両親のようにスパッと子離れできるんだろうかとちょっと不安。

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