私は平凡な主婦です。
子育ても終わり3人の子供達はそれぞれ自分で切り開いた道を進んでいます。主人と2人になった静かな家の中で、私はちゃんと子育てが出来ていたのか?と自問自答する事がよくあります。
2つ違いで3人の子供達を出産し夢中で毎日を過ごしていた頃、しつけや育児方法を冷静に考える時間なんてありませんでした。夜泣きに悩み、どうして?とイライラしたり、よそのお子様より発育の遅い事を深刻に悩んだりと、今ならそんな事は大したことじゃない気にすることじゃないと思えることでも当時は真剣に悩んでいました。
孫が生まれ、ただただ可愛い存在として接する事が喜びとなった今、娘たちの子育てを見ながら「こうしたらいいのに」「それはやめたほうがいいのに」と口を出したくなる事がたくさんあります。でも私に出来る事は口を出さない事なのかな?と思っています。
なぜなら私の子育て生活で一番のストレスだった姑からのアドバイスを思い出すからです。
夜泣きをしてなかなか寝られないという私の愚痴に姑は「それは疳の虫だから薬を飲ませたらいいのよ!」と予想外のアドバイスをくれました。私は「みんなそんなものよ。」という返事を想像していたのですが、何だか悲しい気持ちになりました。
子供の夜泣きは数カ月続きましたが自然と無くなりました。勿論、薬など使うわけもありません。そんな経験からなのか、娘たちの子育てに軽はずみな口出しはしたくないのです。
本人達も親として試行錯誤しながら協力して頑張っているようですし、それが一番良い事だと思います。孫が転んでたんこぶが出来たとか、ご飯を食べないとか、聞くとヤキモキする事も正直たくさんありますが、そこは一旦深呼吸して冷静に受け止め余程の時だけアドバイスをするようにしています。
「昔はみんなそうだった」「今のお母さんたちは」と、私が一番嫌だった周りからのアドバイスを自分自身が娘たちにしないように気を付けていています。と言いながらもこの立場になって初めて姑や母の気持ちがわかった気がしています。
心配だからこそ口を出したくなる、嫌われても言わなければいけない事があるという辛い立場でもあったんだ!と。この歳になって自分がおばあちゃんになってやっと周りの本当の優しさ、苦労を知ったような気がします。
私も周りに助けられて見守られて子育てをしていたのですね。必死に頑張っていたのは私だけではなかったんですね。今なら素直にありがとうと言えるのに、あの頃は意地になっていました。
まさに今、嫁姑問題で悩んでいるお嫁さん。
少し視点を変えてみると、お姑さんの気持ちもわかるかもしれませんよ!
著者:ここあ
性別:女性
年齢:49歳
子供達は独立し、毎日の話し相手は愛犬。愛犬の散歩が日課の専業主婦です。