結婚したら同居するもの?事前に確認しておきたい注意点とは!

結婚,同居

結婚後にどちらかの親世帯と同居している夫婦の割合は、実はそんなに多くないのでは?と考えたことはあるのではないでしょうか。

厚生労働省に所属する国立の研究機関「国立社会保障・人口問題研究所」が、第1回の1996年から5年ごとに全国家庭動向調査を行っています。
第5回の2014年の統計では、結婚後の同居について次のような割合であることがわかりました。

【第5回2014年の同居率に関して】

  • 結婚後の同居率 約31%
  • 夫の家族と同居 約23%
  • 妻の家族と同居 約8%

多少の増減はあっても、実は1996年とほとんど変わらない割合なのです。結婚したら同居するものという考え方は確かに古いものですが、かといって絶対に同居しないという考えは、子供の反発心のようなものですね。
けれど、同居というものには多くの不安要素が存在します。それらは「同居したくない!」と思うには十分な恐怖です。

今回は同居問題のメインとなる4つをピックアップしました。この4つの問題はいつの時代になっても変わることはりません。
そして、その同居問題で誰が一番ストレスを受けているでしょうか?問題を解決する為にはどんな事に気を付けるべきなのでしょうか?それぞれを解説していきます。

結婚後の同居で持ち上がる問題

同居とは結婚生活の中でも1、2を争う大きな問題ですね。同居するかしないか、どちらの親と同居するのか、それを考えるだけでも頭を抱えたくなります。
けれど、同居に関する問題は、同居を始めてからの方が多いのです。
主な問題として取り上げられるものは、次の4つです。

1、金銭

新しい家にお互いが移り住む場合、既にある親世帯もしくは子世帯の家にどちらから移り住む場合のどちらでも、金銭問題は発生しますね。
家賃を支払うかどうか。生活費の分割方法。節約に関してはどう行うのか。食費は一緒に負担するか、別精算にするか。お金の事だけでも、こんなにも決めなくてはならない事があります。
「金の切れ目が縁の切れ目」と言われるほど、金銭問題は人間関係に溝を作りやすいものです。大変言いにくい問題ですが、最初の内から決めておかなければ、後々になって溝が深まり、言い出せなくなってしまったまま不満を抱えることになります。

2、家事などの順番待ち

ひとつの家に生活する大人の人数が増えるので、何事にも順番を待たなくてはなりません。
トイレ、洗濯、お風呂、キッチンの使用など、生活していく上でほんのちょっとした事にも順番を待つのは想像以上に不満を伴います。

3、生活スタイル

あなたは朝型ですか?夜型ですか?メインで活動する時間帯が異なるだけでも、同じ家に暮らす人達にとっては、迷惑をかける可能性があります。寝ている時の些細な物音は気になるものですよね。
そして几帳面かそうでないかで、一緒に暮らす家族と意見が割れやすくなってしまいます。いつでも整理整頓されていないと嫌なタイプは、ちょっとした汚れやゴミが気になって仕方がありません。気にならないタイプの人は本当に視界にすら入っていないのですから、この違いは大きいです。

4、干渉頻度

完全な別物件の家を同じ敷地に用意したとしても、隣に住む家族が気にならない人はいません。それが親子の関係であれば、どんな生活をしているのか気になり、ついお節介を焼いてしまう事もありますね。それが完全同居であればなおの事。
たまに手伝う程度でも、干渉を嫌がる人にとっては大問題です。親切として受け入れるか、断るか、それもまた勇気のいる決断です。

主な問題だけで4つピックアップしましたが、これ以外にも性格の不一致やすれ違いなどで大喧嘩に発展してしまう問題は山ほどあります。
ひとつずつ片付けていくには、長い月日が必要になりますね。

けれど問題解決の前に、これらの問題で特にストレスを受けやすい立ち位置にいる人がいます。それは誰かわかりますか?

同居で一番ストレスを受ける人

あなたは同居で誰が一番ストレスを受けるか想像できますか?自分かはたまたパートナーか、それとも両親か。
それは、誰と同居したかによって変わります。

夫側の家族と同居した場合→妻、義母

専業主婦であれば一日中家にいることが多く、顔を合わせやすいですよね。そして女性の本能から、自分が所属する群れの拠点である家の管理がうまくいかないと強いストレスを感じます。
この内容については、次の「なぜ喧嘩するのは妻と義母ばかり?」で詳しく解説していきます。

妻側の家族と同居した場合→夫

家にいることの多い女性陣が、自分たちの安息の地で精神的に安定している為、目立った喧嘩は起きません。けれど、夫の中では消えないモヤモヤやイライラがあって、人知れずストレスを受けていることがあります。
男性は問題解決に行動する力は大きいのですが、女性相手だと言いにくいという気持ちが強く、家庭内の事となると途端に口をつぐんでしまう傾向があり、ストレスを溜め込んでしまいがちです。
妻は夫がストレスを抱えていないか、日頃から気遣う姿勢を夫に見せておくことです。いつでも受け入れてくれる妻がいるとわかれば、夫もその重い口を開いてくれます。

なぜ喧嘩するのは妻と義母ばかり?

必ずしも女性が喧嘩の元ということはありません。けれど、妻と義母の喧嘩が多いのは事実です。これには原因が2つ考えられます。

巣を守る女性という生き物

女性の本能は、巣の生活環境を守ることにあります。お互いが家庭という巣を持ち、正常に機能する為に、妻も義母も行動しています。
問題は自分の巣を守る為の行動が、相手の巣の邪魔をしてしまう場合があるということです。巣を守る行動が邪魔をされれば、誰だって怒りを覚えますね。

母にとって息子という存在は特別

目に入れても痛くないほど可愛らしく、いつでも自分の後を付いて回った息子の子供時代は忘れることはできません。息子の成長を嬉しく思いつつも、自分の手から離れていってしまい、一時は寂しさを感じていたでしょう。
そんな息子が成長して同じ家に戻ってきたとなれば、義母にとっては喜びの感情が爆発したようなものです。好物を食べさせてやりたい、住みよい環境を整えてあげたい、そんな気持ちから義母は息子である夫に過干渉になってしまいます。
それは妻にとっては喜ばしくありません。本来、妻が夫にしてあげたい行動を義母がやってしまうのですから。

どちらの理由も、女性の本能が原因でした。本能を止めることは難しいですが、できないことではありません。
別の家庭を持っているという事を認識し、感情を抑える努力をすることで、円満な同居生活を送ることができます。
感情には波があり、しばらくすると不思議なくらいに落ち着いてくるので、時間を与えるのもひとつの方法です。

配偶者家族との同居で気を付けたいポイント

どれだけ自分を抑えて暮らしていても、他人と暮らすことで不満やグチは増えていきます。ひとつずつ解消していっても、明日にはまた新たな問題が発生することも。
毎日の嫌な事を数え出す前に、同居する上で気を付けたい5つのポイントを押さえておきましょう。

グチはできるだけ言わない

グチは誰に聞かれているかわからないものです。そして、グチを言ってもすっきりするどころか、何の解決にもなりません。それよりも問題解決の為にパートナーと相談した方が良いと思いませんか?
どうしても鬱憤が溜まってしまった時は、家族とその関係する人達から完全に離れた所で言いましょう。誰だって、自分の事を悪く言う人と仲良くしようという気は起きません。グチは、矛先となる相手の耳に絶対に入らないように気を付けてください。

相手の気持ちになって考える

今まで違う生活スタイルで暮らしてきて、そしてお互いに新たな生活スタイルに変化していかなくてはならない時です。いつものように家事ができず、人数が増えたことで我慢を強いられる事もあるでしょう。
それは相手も同じです。自分だけが苦しいとは思わず、相手の気持ちになって考えてみましょう。
特に女性は共感されたい生き物です。相手の気持ちに寄りそうことで、仲良くなれるチャンスが来るかもしれませんね。

張り合おうとしない

色々と世話を焼いてくれる両親に対して、お返しをしようとあれやこれやとやり合っている内に、いつの間にか相手よりも先に、相手よりも良い物を、なんて考えが起きていたら要注意です。
子供の世話から手が離れ、そしてまた子供たちが戻ってきたことで両親の構いたがりの気持ちが爆発しやすい時期というだけです。
そんな時は両親の好意を素直に受けましょう。張り合うようにお返しの応酬になってしまっては、彼らの純粋な好意に水を差すようなものです。
ただ、やり過ぎの場合には落ち着くように伝えましょう。

期待しない

こうしてくれたら。あれをやってくれたら。なんて甘い期待は捨てましょう。過度な期待を胸に抱くと、それが叶わなかった喪失感だけが深く残り、相手に勝手に失望してしまいます。
やってほしい事があれば、きちんと言葉にして伝えましょう。

ルールはざっくりと決める

別世帯が一緒に暮らすのですから、ルールは必要です。けれど、どこにも隙の無いルールをつくり上げてしまうと、生活そのものが息苦しくなってしまいます。家族の誰もが、踏み外してはいけないレールの上を歩いているような気持ちになっては、本末転倒ですよね。
ルールはざっくりと決めるに留め、臨機応変に対応できる心の余裕を持ちましょう。

まとめ

同居で持ち上がる大きな問題と、なぜ女性陣は喧嘩しやすいのかを解説しました。それらを念頭に置いた、同居時の気を付けたいポイントは参考になりましたか?

「言うは易く行うは難し」と言いますが、行動しなければ問題は問題のままです。みんなが笑って暮らせる家を作るには、みんなの協力が必要です。自分はアウェイ、自分はホームとは考えず、ここから新たなホームを作ると考えていきましょう。

著者:リリ

性別:女性

年齢:36歳

フリーライターをやっている兼業主婦です。只今妊活中。