みなさんは「本家」という言葉を聞いたことがありますか?
よく「本家と分家」と言われる、あの「本家」のことです。
詳しく意味を知らない方も多い本家という言葉。
今回はそんな「本家」について詳しく解説を行いたいと思います。
この記事の概要
本家とは
さっそくですが、本家とはどんな意味なのでしょうか。
現代では家を単位とした関係性を示す言葉として、分離した家を「分家」、元の家を「本家」と呼ぶことが一般的です。
しかし、元来の本家の意味とは「日本の荘園制における最上位の土地の名義上の所有権者」のことを指していました。
当時の荘園制における本家の意味とは
では、荘園制とは一体なんのことでしょうか。
平安時代、日本には重層的土地支配構造と呼ばれる荘園と公領を土台にした支配構造がありました。
荘園とは、重層的に土地の私有(権利)を認める制度で、当時の権力者である豪族や貴族に土地の私有を認めたものです。
それに対して公領とは、国の土地のことを意味します。
少し難しいですが、要するに日本の土地は、国の土地(公領)と権力者の土地(荘園)として二分化されていました。
その構造のことを重層的土地支配構造と呼びます。
このときの、荘園制において事実上の荘園の所有権者である権力者たちのことを本家と呼んでいました。
その後の豊臣秀吉の太閤検地により荘園制は崩壊しましたので、荘園制における本家という地位は消滅したことになります。
現代の本家の意味とは
荘園制の名残により、日本が「家」制度となってからも別の意味合いで「本家」と呼ばれる言葉が使われてきました。
家制度とは、明治初期に制定された民法において規定された日本の家族制度のことで、親族関係にある者の内からさらに狭い範囲の物を戸主と家族として一つの「家」に属させる制度のことです。
そして、一つの家は一つの戸籍に登録されることになり、同時に「本家」と「分家」という概念が誕生しました。
これは生家を相続または継承する権利を持たない次男などが、これまでの所属していた家を離れて新しく一家を創設した場合(戸籍を離れた場合)に、創設した一家を「分家」と呼び元の家を「本家」と呼ぶためです。
つまり、分離したほうが「分家」であり元となったほうが「本家」であるという相対的な捉え方です。
ただ、この場合だと本家と分家の数は無数に増えることになりますので、代々の家系(苗字)の本家のことを「総本家」と呼ぶ場合もあります。
家系図で見る本家と分家の違い
家系図で本家と分家の違いを確認してみましょう。
自分が次男の場合の本家と分家
この場合は自分が「分家」で長男が「本家」となる場合が多いです。
父親が次男の場合の本家と分家
この場合は自分と兄弟、両親がひっくるめて「分家」となります。
そして父親の兄である叔父の家系が代々長男である場合は「総本家」となるわけですね。
まとめ
今回は「本家」について解説を行ってきました。
歴史を知ると言葉の意味もよく理解することが出来ますね。
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