編集部おすすめ：おすすめ和風ファンタジー小説16選
ここまでは、読書家500人が選ぶおすすめ和風ファンタジー小説の人気ランキングをご紹介してきました。
次に、Bookey編集部が選ぶおすすめ和風ファンタジー小説16選をご紹介していきます。中には有名ではない本もありますが、どの本も魅力的な内容でおすすめですよ！
心の奥を見つめ、日常でつい後回しにしてしまうものについて考えさせられる
主人公の照美が迷い込んだ、荒蕪の洋館・バーンズ屋敷に受け継がれている裏庭。不思議な鏡の中にある裏庭は、出会う人やきれいなモノ、心の奥にかくしておきたいモノたちを写しとっているようです。それは照美だけでなく、今まで裏庭に来た人の痕跡を残しながら・・・。
そんな心の中の世界と向き合うことで成長していく照美に、読みながら自分の心の小さな傷を重ね合わせ、読者も「裏庭」に引き込まれていきます。
6年前に死んでしまった弟、忙しさを理由に向き合うことをしてこなかった家族は、どうなるのだろうと照美を心配しながら最後まで目が離せなくなります。
日常でつい後回しにしてしまうものについて、考えさせられる本です。
yoake0601さん/30代/女性
しゃばけシリーズ
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 畠中 恵 |
|---|---|
| 出版社 | 新潮社 |
| 発売日 | 2004/3/28 |
| 価格 | 693円 |
江戸情緒があふれ、タイムスリップしたくなる
江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱いです。
そんな一太郎を見守るのは手代の佐助と仁吉。実は2人は…。
たくさんの妖怪が出てくる、純和風ファンタジーです。妖怪と言っても、みんな優しくて愛嬌があって憎めない！
ハラハラして、ほんわかして、仁吉にキュンときて(笑)、江戸時代にタイムスリップしたくなる作品です。
Tmuuさん/30代/女性
京都府警あやかし課の事件簿シリーズ
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 天花寺 さやか |
|---|---|
| 出版社 | PHP研究所 |
| 発売日 | 2018/12/28 |
| 価格 | 792円 |
実在する神仏仏閣が登場し、京都好きにはたまらない
京都が舞台の、あやかしを取り締まる警察のお話です。
実在する神様や神社、寺、町の風景や風習、京都独特の風情が伝わる描写がしっかりしていて、読みやすいです。さすがは、京都生まれ京都育ちの作者・天花寺さやかさん！
また、あやかしと言われる一部の人間しか見えない物との闘いや、感動のストーリーが読者の心を掴んで離しません。
ハラハラする物語の中に、京都のすばらしい古き良き文化などが織り込まれ、その世界に引き込まれたら戻れません。
恋愛要素もあり、思春期にありがちな心のもどかしさにも、とてもドキドキします。
kuratome283946さん/30代/男性
ホラーなのかサスペンスなのか判別不能のストーリー展開が最高！
魑魅魍魎の跋扈する大正時代の帝都・東京を舞台とする物語です。
明治維新から、西洋化していく日本。その影に追いやられたもの達。ファンタジーなのかミステリーなのかホラーなのか、物語の姿はどんどん変わり、読者を困惑させていきます。
美しい表現、文章で読者は圧倒され、深奥な世界観に引きずり込まれます。
流石の小野不由美ワールドと言える小説です。
pandamaru28さん/40代/女性
ふたり
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 赤川 次郎 |
|---|---|
| 出版社 | 新潮社 |
| 発売日 | 1991/11/28 |
| 価格 | 605円 |
美加が成長していく姿が清々しくて、感動できる
赤川次郎さんの代表作と言われている作品で、のちに大林宣彦監督によって映画化されヒットしました。
主人公は中学二年生の美加。仲良しだったお姉さんが交通事故で突然亡くなってしまいます。
しかしある日、亡くなったはずのお姉さんの声が聞こえてきます。美加が苦境に陥るたびに、お姉さんは励ましてくれ、美加を天使のように守ってくれるのですが・・・。
結末はとても悲しいのですが、美加が成長していく姿が清々しくて、感動できる物語です。
sizunyan22さん/40代/女性
京都伏見のあやかし甘味帖シリーズ
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 柏 てん |
|---|---|
| 出版社 | 宝島社 |
| 発売日 | 2017/8/4 |
| 価格 | 715円 |
場面や語り部の目線がくるくる変わるのが心地よい作品
タイトルの通り、物語の舞台は京都伏見。
登場人物たちは耳障りのよい京都弁を話します。情景や方言から、読者もまるで京都にいるような感覚になります。
日常生活の中に、否が応でも歴史を感じられる点が、京都の街の良いところ。昔から、そこに存在していた付喪神や稲荷さんなど、日本らしさを感じるファンタジー小説です。
この物語は、語り部が章ごとに変わります。その人の心情までしっかり描かれているので、いろんな目線から進行を楽しむことができます。
summersea1984さん/30代/女性
空色勾玉
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 荻原 規子 |
|---|---|
| 出版社 | 徳間書店 |
| 発売日 | 2010/6/4 |
| 価格 | 755円 |
日本神話についても興味が湧いてくる
この物語は、日本の神話を下敷きにして書かれています。もともとは児童書として出版されましたが、読み応えがあり、今は一般文庫でも発行されています。
「輝」という神の一族が世の中をおさめていた時代に、小さな村で育った狭也は、ある祭りの夜に、自分が「輝」と敵対する一族の巫女であることを告げられます。そして同時に、「輝」の御子に見初められ、都に出仕することとなるのです。
「輝」に憧れながらも、自らの出自は正反対であることに悩みつつ、前に進もうとする狭也の気丈さが読んでいてとても気持ちいい作品です。
また、日本神話の初めの方をモチーフにしているので、読み進めていくと実際の神話についても興味が湧いてきます。
この物語は3部作のシリーズになっており、いずれも神代をモチーフにして、少年少女が自らの運命に相対して成長する様子が描かれています。そちらもぜひ併せて読んでみてほしいと思います。
arina1219さん/30代/女性
ブレイブ・ストーリー
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 宮部 みゆき |
|---|---|
| 出版社 | 角川書店; 初版 |
| 発売日 | 2006/5/23 |
| 価格 | 836円 |
勇気とは何かを教えてくれる物語
主人公の亘が失われた「家族」を取り戻すために幻想世界へ赴き、そこで出会った仲間達と助け合いながら自分の夢や仲間のために戦うファンタジー小説です。
児童書でありながらダークな表現も多く、人の心の醜さを鋭く描いています。
幻想の世界で亘は様々な困難に出会いますが、新しい仲間と共に傷つきながらも成長していきます。
タイトルのブレイブは勇気、勇敢という意味で、ストーリーが進んでいくうちに本当の勇気とはなにかを教えてくれます。
人間の心の弱さをありのままに表現しながらも、夢のある幻想世界での旅物語には子どもも大人も引き込まれます。
宮原 さくらさん/30代/女性
炎の蜃気楼シリーズ
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 桑原 水菜 |
|---|---|
| 出版社 | 集英社 |
| 発売日 | 1990/11/2 |
| 価格 | – |
読んでいるうちにいつの間にか戦国武将通になれる！
なんと1990年に始まったBL歴史サイキックアクションファンタジー小説です。この小説で歴女になった女性は数しれず、聖地巡りなどする熱狂的なファンも多い作品です。
邂逅編や幕末編、昭和編なども後に発表されました。
戦国時代に敵同士であり、互いに無念の死を遂げた上杉景虎と直江信綱。二人は上杉謙信の命を受けて再びこの世に舞い戻ります。そして人の体を奪って生きる「換生」を繰り返し、愛憎入り交じりながら400年・・・。
いろいろありますが、この二人の関係がとにかく一筋縄ではいかず、読者としては二人の400年全てを読み尽くしたい作品です。
tierさん/30代/女性
ざ・ちぇんじ!
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 氷室 冴子 |
|---|---|
| 出版社 | 集英社 |
| 発売日 | 1996/3/22 |
| 価格 | 1,388円 |
キャラクターの個性がハッキリして、とりかえばや物語よりも読みやすい
とりかえばや物語のオマージュ作品というか、マイルド版です。舞台は平安自体の日本。宮廷貴族の家に生まれた、正反対な性格の姉弟の物語です。
女君が宮廷貴族として、男君が尚侍として宮中に務めるというありえない展開ですが、色々な経験をし、恋を知って、各々が成長し大人になって行く展開に、胸が締め付けられます。
とりかえばや物語よりも読みやすく、キャラクターの個性もハッキリしていますので、まだ読んだことのない方にはぜひ読んでいただきたいです。
pandamaru28さん/40代/女性
魔王伝
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 菊地 秀行 |
|---|---|
| 出版社 | 祥伝社 |
| 発売日 | 1996/4/1 |
| 価格 | – |
耽美で美しく、強い主人公が好きな方にオススメ
魔震（デビル・クェイク）と呼ばれる直下型地震によって分断された魔界都市〈新宿〉では、色々な力を持った人々が闊歩します。
魔王伝は菊地秀行先生の「魔界都市シリーズ」の第2弾になり、魅惑の美貌の主人公・秋せつらと、宿敵の魔人・浪蘭幻十との戦いがなんとも言えず、耽美的で大好きな物語です。
30年以上前の小説ですが、魅力は衰えません。ぜひ読んでいただきたい1冊です。
pandamaru28さん/40代/女性
ヨコハマ指輪物語シリーズ
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 神崎 あおい |
|---|---|
| 出版社 | 講談社 |
| 発売日 | 1988/4/1 |
| 価格 | – |
予想外の壮大なストーリーと、麗しいキャラクターが魅力！
主人公は極普通の女子校生。
ある日、学校でも一目置かれるイケメンから指輪を渡されたことをきっかけに、ヨコハマを守るために異形のものたちと闘うはめに！
もちろん恋愛も絡んできて、少女向けでありながら、アクションあり壮大なストーリーありで、男性にも読み応えがある作品です。
みっふぃたんさん/40代/女性
七回死んだ男
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 西澤 保彦 |
|---|---|
| 出版社 | 講談社; 新装版 |
| 発売日 | 2017/9/13 |
| 価格 | 792円 |
少しぶっとんでいて、中高生でも読みやすく、わかりやすい
本が苦手な中坊だった私が見事にハマった一冊です。つまり、中高生でも読みやすく、わかりやすいんだと思います。
ド定番であるタイムリープを題材としたもので、何度繰り返しても形を変えて殺人事件が起こるところも、今となっては王道。
ただ、大仕掛けのトリックは好みが分かれると思います。
あくまで私見ですが、『見せかけの謎』が魅力的だったため、搦め手ではなくて正面からの回答が欲しかったですね。
umetyan0320さん/20代/女性
緻密な書き込みなので、まるで史実のように読み進めることが出来る
江戸時代の東北の寒村を舞台にしたストーリーです。一夜にして突然一つの村が崩壊し、生き残りの少年は「怪物に襲われた」と証言します。怪物とは一体何なのか、少年が錯乱の末見た幻なのか。人々は「怪物」に打ち勝つことが出来るのか・・・。
時代小説だと思って読み始めたら、衝撃の展開に驚かされました。序盤は細かな時代背景や人物描写でやや退屈に思うかもしれません。しかし、ここをしっかり読み込んでいないと、中盤以降の展開についていけないと思います。
荒唐無稽な話ですが、さすがは宮部みゆき！といった緻密な書き込みなので、ファンタジーというより、まるで史実のように読み進めることが出来ます。
悲しい生い立ちながら明るく健気で気立てのいい朱音、謎の浪人、突然の悲劇に襲われて大けがをしながらも明るく前向きな少年と、魅力的な人物が勢揃いで、読み終わるのが淋しくなりました。
iiiiiishiiiさん/40代/女性
コロボックル物語シリーズ
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 佐藤 さとる |
|---|---|
| 出版社 | 講談社 |
| 発売日 | 1980/11/10 |
| 価格 | 748円 |
子供から大人まで楽しめる良質なファンタジー！
今から50年以上前に書かれた、コロボックル（小人族）と人間との心温まる物語です。40代以上の人ならアニメ作品として知っているかもしれません。
ジャンルは児童文学に属しますが、ファンタジーと現実世界がリアルに絡み合って、奥行きのある世界観を構築しています。優しくも深い内容なので、どの世代が読んでも楽しめる物語になっています。
子供のときは、コロボックルたちがいるとされる蕗の葉っぱをひっくり返して喜んでいましたが、大人になった今は作者のこめたメッセージが痛いほど伝わってきて、また違うおもしろさを感じます。
しっかりした世界観と魅力的なコロボックルたちの織りなす物語は、和製ファンタジーの先駆けと言えます。誰の中にもある純粋な心を刺激する宝石のような物語で、ファンタジーが好きな人にも、児童文学が好きな人にもおすすめです。
はれたろうさん/40代/女性
陰陽師シリーズ
- 読み応え度 ：
- 世界観の良さ ：
- ファンタジー要素：
| 著者 | 夢枕 獏 |
|---|---|
| 出版社 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 1988/8/1 |
| 価格 | – |
忘れてはいけない人としての感情を思い出させてくれる
まず「平安」という時代背景がとても魅力的！
現実離れしたものと対峙していくファンタジーの中に、安倍晴明と仲間との友情など、現代人が失いがちな感情をとてもスマートに訴えかけてくる一冊だと思います。
時代が移り変わっても、忘れてはいけない人としての感情を思い出させてくれる作品です。
Ne-Koさん/40代/女性
まとめ
読書家500人が選ぶおすすめ和風ファンタジー小説では、1位は『コーヒーが冷めないうちに』、2位は『わたしの幸せな結婚シリーズ』、3位は『鴨川ホルモー』となっておりましたので、是非参考にしてみてくださいね。
今回は、読書家500人が選ぶおすすめの和風ファンタジー小説26選＆人気ランキングを口コミと共にご紹介してきました。
おすすめ和風ファンタジー小説アンケートの詳細
| 第1位（57票） | コーヒーが冷めないうちに |
|---|---|
| 第2位（50票） | わたしの幸せな結婚シリーズ |
| 第3位（47票） | 鴨川ホルモー |
| 第4位（45票） | 夜は短し歩けよ乙女 |
| 第5位（30票） | また、同じ夢を見ていた |
| 第6位（29票） | 屍鬼 |
| 第7位（28票） | ぼくは明日、昨日のきみとデートする |
| 第8位（25票） | 夜市 |
| 第9位（15票） | 有頂天家族 |
| 第10位（14票） | 八咫烏シリーズ |
| その他（161票） | 上記以外の回答 |
【アンケート調査概要】調査方法：インターネット調査調査期間：2021年07月23日～08月07日回答者数：500人