市役所での家系図の調べ方とは【行政書士監修】

家系図

みなさんは家系図をご存知でしょうか?

家系図とは家族の歴史を書き表した図のことです。

そんな家系図ですが、どこかで取り寄せたり購入することが出来るのでしょうか?

残念ながらそれは出来ません。

家系図というのはどこかに保存をしてあって取り寄せることが出来るようなものではないからです。

では、どうしたら家系図を入手できるかというと、自分で作るか依頼をして作ってもらう必要があります。

そこで今回は、自分で作ることを前提に「市役所での家系図の調べ方」について解説をしていきたいと思います。

どこの市役所へ行けばよいか

まずはじめに大切なことはどの市役所へ行けばよいかという問題です。

市役所で家系図を調べる方法として、どこの市役所へ行っても大丈夫!ということはありません。

みなさんが家系図を調べるときには「本籍地」の役所へ行く必要があります。

なぜ本籍地の役所なのか

大前提として、市役所で家系図を調べるためには「戸籍」を調べる必要があります。

冒頭でもお伝えしましたが、家系図というものは家系図という形では保存されていません。

すなわち家系図になりえる情報を調べる必要があるということです。

そしてその情報こそが「戸籍」です。

”市役所で家系図を調べること = 戸籍を調べること”

では、なぜ本籍地の役所へ行かなければよいかというと、「戸籍」は本籍地で保管をしているからです。

居住地や最寄りの役場へ行っても、その「戸籍」自体がないのでどうしようもないというわけです。

本籍地の調べ方

本籍地は住民票を取得することで確認することが出来ます。

住民票は居住地の役場で取得することが出来ますし、マイナンバーカードがあればコンビニでも取得することができます。

また、結婚をしていない場合であれば自分の両親に確認してみても良いでしょう。

原則として、結婚をするまでは両親と同じ本籍地で登録されていますので、簡単に確認をすることができます。

家系図をどのように調べたらよいか

不思議なことですが、家系図というのは何種類も存在しています。

「父方の苗字だけの家系図」もあれば「母方の苗字だけの家系図」もあります。

ですので、「どんな家系図」を作りたいか明確にしておかなければなりません。辿る苗字が多ければ多いほど費用も時間もかかってきます。

作りたい家系図が決まったら、本籍地の役場へ向かいましょう。そして戸籍を扱っている戸籍住民課へ行きます。

そこで担当者に「家系図を作りたい」旨を伝えましょう。その際に先ほど決めた「どんな家系図か」を詳細に伝えます。

例えば、自分の苗字だけの家系図を作りたい場合は、「自分の苗字の家系図を作りたいので、遡れるだけ戸籍の取得をお願いします」と伝えます。

そうすると必要な戸籍とそうでない戸籍を調べてくれますので、役場の担当者と話し合いをしながら家系図の作成の為に必要な戸籍を入手するという流れになります。

実際に市役所へ出向く際は、身分証明書と手数料に必要な現金を必ず持参しましょうね。

戸籍取得の費用を詳しく知りたい方はこちら

家系図を作る!戸籍取得の費用とは?【行政書士監修】

本籍地に変更があった場合

ご先祖様がずっと同じ土地にいて本籍地の変更がなかった場合は、一度本籍地の役場へ行くと全ての戸籍が揃うことになります。

ただし、途中で本籍地が変更になっている場合は手続きが多少複雑になってきます。

例えば、A市役所で戸籍を取得してみると、どうやらB市役所から本籍地の変更があったことがわかったとします。

そうなるとB市役所にあるご先祖様の戸籍はA市役所では取得できませんので、B市役所に請求をしなければなりません。

このような本籍地の変更が複数回発生すると、A市役所→B市役所→C市役所と転々と請求をしていく必要が出てきます。

まとめ

今回は市役所での家系図の調べ方を解説してきました。

重要なことは「事前に作りたい家系図をイメージしておくこと」です。

戸籍から家系図を作る際はぜひ参考にしてみてくださいね。