家族がテーマのおすすめ小説26選&500人が選んだランキング

編集部おすすめ:家族がテーマのおすすめ小説16選

編集部おすすめの家族がテーマのおすすめ小説
ここまでは、読書家500人が選ぶ家族がテーマのおすすめ小説の人気ランキングをご紹介してきました。

次に、Bookey編集部が選ぶ家族がテーマのおすすめ小説16選をご紹介していきます。中には有名ではない本もありますが、どの本も魅力的な内容でおすすめですよ!

夜行観覧車

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 湊 かなえ
出版社 ‎双葉社
発売日 ‎2013/1/4
価格 713円

歪でも1つになろうとする家族達のブラックな関係が楽しめる

高級住宅街に住むとある家族。母親が父親を手にかけ、家族の中に加害者と被害者ができてしまうところから、この物語は始まります。

劣等感を持った長女と、突然失踪する弟の心の中の強い葛藤も見所です。

また、同じ高級住宅街に住んでいるお向かいの家族もまた、事件の真相に深く関わってきます。

家族が真相を知った後でもなお、高級住宅街に住み続けることになるのですが、その決断をした後の、複雑だけどどこかスッキリした気持ちを、ぜひ読んでみて体験して欲しいです。

sallys3さん/20代/女性

あつあつを召し上がれ

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 小川 糸
出版社 ‎新潮社
発売日 ‎2014/4/28
価格 473円

「食」を通して家族のあり方を考えることが出来る

家族がテーマの小説なら、小川糸さんの「あつあつを召し上がれ」をおすすめします。『食』を通して、家族のあり方について考えることができます。

亡き母の思い出のお味噌汁を作る娘、認知症のバーバに食べさせてあげるかき氷、父親の遺言により、恋人とぶたばら飯を食べに行く男性などなど、読んでいてとてもおいしそうで、ちょっとせつない気持ちにもなります。

短編集でとても薄い本なので、空き時間にサクッと読めます。

紫歌さん/40代/女性

そして父になる

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 是枝 裕和
出版社 ‎宝島社
発売日 ‎2013/9/5
価格 723円

映画で語られていない部分がうまく補われていて、読みやすい

同名映画を監督した是枝氏自身がノベライズ化した作品です。

映画では演者のイメージがあって冷たく感じてしまう部分も、小説では素直に想像できます。また、映画で語られていない部分がうまく補われており、文字化されたおかげで読み直しやすくなっています。

大事に育ててきた息子が実は血の繋がっていない他人の子・・・そんな悲劇的な事件も、両家の全員のおかげで悲惨な結末にはなりませんでした。

ページをめくりながら、どうか幸せな結末であってほしいと願いつつ、読みすすめられます。

みかんむすめさん/20代/女性

愛しの座敷わらし

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 荻原 浩
出版社 ‎朝日新聞出版
発売日 ‎2008/4/4
価格 1,680円

古民家の暮らしや家族の絆が描かれ、穏やかな気持ちになれる

人間関係が希薄になりがちな都会生活を送っていた一家の父親が、左遷という形で地方の田舎へ異動となります。

築103年という古民家で新しい生活を始めた四人が、そこに現れた座敷わらしを通して、次第に家族の絆を取り戻していくというお話です。

あくせくした日々の生活を一時忘れさせてくれるような、穏やかな気持ちになれる良作です。

Jiro8433さん/50代/女性

円卓

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 西 加奈子
出版社 ‎文藝春秋
発売日 ‎2013/10/10
価格 550円

子供目線が面白く、自分と重ね合わせながら読める

小学生の女の子の目線で書かれている面白い小説です。

小学生と聞くと幼い感じがしますが、聡明な割に子どもっぽい主人公のキャラクターにリアリティがあり、「こんなことを考えて感じているんだ」と大人が読んでも発見できることが多くありました。

女の子の大家族や学校での生活が描かれており、日常を切り取ったような内容で、「そう言えば、小さい頃そんなこともあったな」と思い出したりして、自分と重ね合わせたりもできる小説でした。

koo28さん/20代/女性

望み

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 雫井 脩介
出版社 ‎KADOKAWA/角川書店
発売日 ‎2016/9/5
価格 3,180円

どんな時でも家族だけは味方であって欲しいと痛感させられる

一般的な家庭に起こる残酷な事態が描かれます。

思春期でなかなか両親に素直になれない長男が、とある同級生の殺人事件の犯人として疑われてしまいます。何日も帰宅しない息子は、罪を犯して逃げたのか、あるいは殺されてしまったのか・・・。

両親はだんだんと「自分たちの息子が犯人なのかもしれない」と思うようになるのですが、その後、ある事実が判明した時、彼らは自分たちを責め、悔やみます。

本来の家族の在り方というのを深く考えさせられました。どんな時でも、子供のことを信じて、何かあったら一緒に悩み、解決してあげたいと、実感させられました。

173yzmaniaさん/40代/女性

カシコギ

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 趙 昌仁
出版社 ‎サンマーク出版
発売日 ‎2002/3/1
価格

父親の我が子に対する深い愛情がじんじんと伝わってくる

父親の子に対する深い愛情が伝わってくるストーリーです。

貧しいながらも仲良く過ごす父子。息子は白血病を患っていますが、家を出ていた母親からの情報で、奇跡的に適合者が見つかります。しかし、高額な治療費を工面するため、父は彼にできるすべての手を尽くします。

そんな中、父は自分が末期の癌に侵されていることを知り、息子を元妻に託して、ある場所へと向かいます。

必死に病をひた隠しにし、最愛の息子に対して心の中とは全く真逆の言葉を投げかける父のシーンには号泣でした。

カシコギ(トゲウオ)の習性もこの物語のテーマにぴったりで、ぜひ子を持つ親に読んでほしいです。

173yzmaniaさん/40代/女性

ほんとうの花を見せにきた

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 桜庭 一樹
出版社 ‎文藝春秋
発売日 ‎2014/9/26
価格 2,980円

別の種族との間に育まれる愛に、家族のような絆を感じグッとくる

植物由来の吸血鬼バンブーは、ある日殺し屋に殺されかけている人間の子供を拾います。人間との交流という禁忌を破ってまで、バンブーはその子を愛し、本当の親のように育てていくのですが、やがて止めることのできない終焉の日を迎えます。

本作を読むと、絵本「おおきな木」を思い出します。子供に「愛」を与え続け、やがて切り株になってしまう「おおきな木」。見返りを求めることのない無限の愛が切なく、吸血鬼バンブーに重なります。

ダークだけれど心が温まる本作は、生々しい人間関係を描く桜庭一樹先生の作品の中では、少し異色と言えるかもしれません。

決して明るい物語ではありませんが、主人公やバンブーの絆にぐっとくる作品なので、泣ける家族小説としておすすめです。

あさり子さん/20代/女性

家日和

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 奥田 英朗
出版社 ‎集英社
発売日 ‎2010/5/20
価格 528円

様々な事情を抱えた家族が登場するが、明るい文体で楽しく読める

家族をテーマにした小説と聞いて、すぐに思い浮かぶのはこの作品です。

タイトルに「家」と付くように、様々な事情を抱えた家族が登場します。

それぞれの家庭が大変な問題を持っていたりするのですが、奥田英朗さんの軽快な文章で、ユーモラスに明るく描かれているので、暗くならずに、楽しくサクサクと読み進めることができます。

楽しくシュールな世界が魅力です!

Green283さん/30代/女性

傑作はまだ

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 瀬尾まいこ
出版社 ‎エムオン・エンタテインメント
発売日 ‎2019/3/8
価格 1,540円

息子との出会いで成長する主人公の姿が泣ける

瀬尾まいこさんの「傑作はまだ」がおすすめです。

生まれて以来、一度も会ったことがなかった親子の話です。

息子が父親(主人公)に突然会いに来るところから物語は始まります。人に無関心、無頓着だった主人公が、真逆の性格の息子に会い、段々変わっていきます。

最後は泣けます。読み終えた時、あなたも家族に会いたくなる・・・かも?

Leadersさん/30代/女性

明日の食卓

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 椰月 美智子
出版社 ‎KADOKAWA/角川書店
発売日 ‎2016/8/31
価格 1,760円

他人の家族生活を覗いているようなリアル過ぎる作品!

椰月美智子さんの「明日の食卓」がおすすめです!

小学生の男の子が居る複数の家族が出てきますが、その家族たちの生活を間近で見ているかのような描写で、まるで自分が近くでその家族を覗いているような気分になります。正直読むのが少し怖くなるくらい、かなりリアルです。

年齢が高くなるにつれて、言っても聞かない息子に対する母親の苛立ちと暴力・・・暴力は極端ですが、息子をもつ母親なら、共感できる部分があるのではないでしょうか。

子育ての大変さと、子供を持つ責任について考えさせられる作品だと思います。

aqua1129さん/30代/女性

ファミリー・ライフ

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 Akhil Sharma
出版社 ‎新潮社
発売日 ‎2018/1/31
価格 1,980円

家族の在り方を考えさせられる、自伝的小説

家族がテーマの小説では「ファミリー・ライフ」がおすすめです。

インドからアメリカへ引っ越した一家を見舞う理不尽を、作者アキール・シャルマの実体験をもとに描く長編小説です。

乾いた文章で具体的に語られる移民家族の日々が、切実に胸に迫ってきます。

光も影も、美点も醜態もある彼らの生き方に、家族とは何なのか考えさせられます。

アオヤギ ケイトさん/20代/女性

峠うどん物語

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 重松 清
出版社 ‎講談社
発売日 ‎2011/8/19
価格

心温まるエピソードが一つ一つ丁寧に書かれていて、じんわりと心にしみる

重松清さんは、人と人との繋がりや、家族や友人の大切さを描いた物語に定評のある作家さんです。

この物語でも、葬儀場の近くにある家族経営のうどん屋さんを舞台に、様々な人の立場や感情が複雑に絡む様子が書かれています。

葬儀の帰りのお客さんや葬儀に行く前のお客さん、うどん屋さんを経営する家族の、心温まるエピソードが一つ一つ丁寧に書かれていて、じんわりと心にしみる物語です!

Green283さん/30代/女性

家族八景

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 筒井 康隆
出版社 ‎新潮社; 改版
発売日 ‎1975/3/3
価格 605円

様々な家族たちの心の中を身も蓋もなく描いた連作小説の大傑作

七瀬という若いテレパス(人の心を読むことができる能力を持つ人)が主人公の連作小説です。

彼女は女中として様々な家を転々としますが、住み込み先の家族の内心を余すことなく描いています。うまく取り繕ってる人でも、内心はこんなエグイことを考えてるのだろうなと思えてしまうほどリアルです。

昭和の半ば頃の小説で、家族のありようは若干古いですが、一人っ子世帯だとか高齢者の性、若さを追求する風潮だとか、夫婦仲の破綻、マザーコンプレックスなどなど、今でも古さを感じさせないテーマもあり、何よりも筒井康隆さんの文章が読みやすいので、中学生でも十分楽しんで読めます。

とは言いながら、人間不信に陥りそうな内容なので、読むのは大人になってからの方がいいでしょう。大人になってから、苦笑いしながら読む方が楽しいかもしれません。

amochi2021さん/50代/女性

あの家に暮らす四人の女

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 三浦 しをん
出版社 ‎中央公論新社
発売日 ‎2018/6/22
価格 748円

新しい価値観で見れば、これも一つの家族なのでは?と思える

タイトル通り、その家には4人の女性が住んでいます。血のつながりがあるのは、主人公とその母のみ。同居人の1人は偶然知り合った友人で、もう1人はその後輩という微妙な間柄です。

仲睦まじく、一方で過干渉になることもない、その生ぬるい距離感は、むしろ普通の家族より上手く生活が成り立っているようにも見えるものでした。

家族とは、恋愛の果てに成り立つものなのか?誰かを慕い、互いに支えることができれば、たとえ「恋」を経ていなくても家族に至れるのではないか・・・?

変わっているかもしれませんが、「こんな将来も悪くないかも」と思える作品です。

あさり子さん/20代/女性

はなちゃんのみそ汁

  • 読みやすさ :
  • 読み応え  :
  • 物語の満足度:
著者 安武信吾・千恵・はな
出版社 ‎文藝春秋
発売日 ‎2012/3/13
価格 1,430円

料理を通じて伝わる幸せに感動する

余命わずかな母が、幼い娘に遺したみそ汁のレシピがテーマになっています。

小さな女の子がカツオを削り、出汁を取ることにビックリしましたが、お母さんが亡くなってからもずっと毎日、作り続けていることに感心し感動しました。

料理を通して、しっかり子供や家族に愛情が伝わるんだなと思いました。

こういう実話系が苦手な人もいると思いますが、敬遠しないでぜひ読んでほしいです。

iku.scherryblossさん/30代/女性

まとめ

読書家500人が選ぶ家族がテーマのおすすめ小説では、1位は『そして、バトンは渡された』、2位は『重力ピエロ』、3位は『八日目の蝉』となっておりましたので、是非参考にしてみてくださいね。

今回は、読書家500人が選ぶおすすめの家族がテーマの小説26選&人気ランキングを口コミと共にご紹介してきました。

【アンケート調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年06月10日~06月25日
回答者数:500人