中学生におすすめの文学作品26選&人気ランキング

中学生でも気軽に読める内容で、かつ中身がしっかり詰まっている文学作品を探すこともありますよね。

誰もが知る名作から隠れた名作など、読書家が実際に読んで中学生におすすめできる文学作品と口コミを知りたい方も多いはず!

この記事では、読書家500人が選ぶ中学生におすすめの文学作品26選&人気ランキングを口コミと共にご紹介しています。

中学生におすすめの文学作品人気ランキング

中学生におすすめの文学作品ランキング

まずは、中学生におすすめの文学作品人気ランキングからご紹介していきましょう。

Bookey編集部が行った『読書家500人が選ぶ中学生におすすめの文学作品』によると、1位は『銀河鉄道の夜(74票)』、2位は『坊っちゃん(52票)』、3位は『吾輩は猫である(48票)』という結果に!(アンケートの詳しい内容はこちら

それでは、中学生におすすめの文学作品を口コミ&レビューと共にご紹介していきましょう。

500人中/74人がおすすめ

【1位】銀河鉄道の夜

  • 読みやすさ    :
  • 作品の芸術性   :
  • 中学生におすすめ度:
著者 宮沢賢治
出版社 ‎青空文庫POD[NextPublishing]
発売日 ‎2014/2/27
価格 622円

命の尊さと優しい愛情を学べる一冊

心優しいジョバンニは家計を支える為に、学校が終わると印刷工場で働きます。級友から、お仕事で中々帰らない父の事や家の貧しさをからかわれても頑張ります。

ある晩、彼は幼馴染のカンパネルラと共に、空を走る汽車・銀河鉄道に乗り込み、宇宙の旅に出るのですが・・・。

不思議で幻想的な汽車での旅。そして友情と本当の幸せ・・・読み終わった頃には胸を締め付けるような切なさと、ほんのり優しい気持ちが残ります。

是非中学生の方達に読んでもらいたい作品です。

江戸紫アンさん/30代/女性


壮大な世界観と繊細な描写、古さを感じさせない設定が魅力

友情や友達の大切さを教えてくれる作品です。「銀河鉄道」なので宇宙が舞台ですが、SFチックなところがいいです!

シンガーソングライターの米津玄師さんは、この作品をもとにして『カムパネルラ』という曲を出されています。この小説を読んでから曲を聴くと、違った視点で鑑賞できますよ!逆も然り!

吹奏楽にもこの作品をテーマにした曲があるので、米津玄師さんのファンの方、吹奏楽部の方は、ぜひ読んでみて欲しいです!

壮大な世界観と繊細な描写、古さを感じさせない設定が魅力で、もちろん作品単体でも楽しめます。

yyuka0901さん/20代/女性

宮沢賢治の美しい文章にふれることができる一冊

中学生におすすめしたい文学作品は、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」です。作者は宮沢賢治で、教科書にも載るほど有名な作品です。

ジョバンニとカムパネルラの友情や、ジョバンニの病気がちな母との関係、いじめっ子の存在など、さまざまな感情があふれています。

宮沢賢治の書くそれぞれの場面の情景描写も素敵です。

ページ数が少なく気軽に読めて、大人になってからも読み返すことのできる作品だと思います。

yonekaoさん/30代/女性

言葉では表しにくい「友情」や、「生きる」とはどういうことなのかについて感じ取れる一冊

中学生は、自分自身のことを友だちと比較したり、世の中の複雑なことを色々感じ取り、考え込んでしまう年頃ですよね。

『銀河鉄道の夜』は、そんなうまく言い表せない感情を鉄道の旅の中でじんわりと感じられる作品です。

友だちの優しさ、生きることと死ぬことについての考え方に切なくなるけれど、登場人物たちが人としてどのような選択肢を選ぶのかといったところから、作者・宮沢賢治の優しさが伝わってくる話です。

conejitoさん/40代/女性

500人中/52人がおすすめ

【2位】坊っちゃん

  • 読みやすさ    :
  • 作品の芸術性   :
  • 中学生におすすめ度:
著者 夏目 漱石
出版社 ‎集英社
発売日 ‎1991/2/20
価格 286円

教科書にも載っている文豪の名作だが、気楽に読んでみればギャグマンガと同じ世界観で楽しめる

教科書にも載っている文豪・夏目漱石の代表作の一冊です。もしかしたら難しいと思っていませんか?実はほとんどギャグマンガの世界で、物語の冒頭から既に主人公・坊っちゃんの無鉄砲さが炸裂しています。

子供の頃のある日、家の2階にいると外から友達が「いくら威張ってもそこから飛び降りる事なんて出来ないだろ!弱虫やーい」と囃し立てます。すると彼はそこから飛び降り、しばらく歩けなくなってしまって、父親からこっぴどく叱られますが、「この次は腰を抜かさずに飛んでみせます」と言い返します。懲りるどころかリベンジ宣言です(笑)

この調子で、勝ち気で真っ直ぐな坊っちゃんの痛快なエピソードが続きます。

難しく読めば難しく感じますが、これはただのギャグなんです(笑)気楽に読んでみれば、その奥の面白さに触れられますので、ぜひそう言う気持ちで読んでいただきたいと思います。

nankurunaisa0708さん/30代/女性


中学時代ならではの鬱屈を吹き飛ばしてくれる爽快な物語

「坊っちゃん」は文学に触れる上で避けては通れない夏目漱石の最初の一冊目としておすすめです。有名な冒頭の一節から、ハチャメチャな展開を期待するには十分です。

登場人物のほとんどは主人公がつけたあだ名で呼ばれていて、そのあだ名も見たまんまで、もはや悪口です。

そもそも「坊っちゃん」は主人公に対する幼少期の呼び名であり、それが青年になってからは揶揄的な響きをもって呼ばれてしまうのですから、怒りが原点です。痛快劇が始まってしまうのは必然でしょう。

果たして坊っちゃんは「坊ちゃん」から成長するのか、しないのか、しなくてもいいのか(笑)。

もし中学生活で鬱屈を抱えることがあるのなら、友となってくれる一冊でしょう。

citronorangeさん/40代/女性

500人中/48人がおすすめ

【3位】吾輩は猫である

  • 読みやすさ    :
  • 作品の芸術性   :
  • 中学生におすすめ度:
著者 夏目 漱石
出版社 ‎新潮社; 改版
発売日 ‎2003/6/1
価格 693円

あなたも猫に観察されてる気持ちになるかも!

あまりにも有名な漱石の作品ですが、実際に読んだことのある中学生はそう多くはないのではないでしょうか。

猫はこんなふうに人間のことを見ているのかと思うとおもしろいです。

最後は思ってもみないような結末で悲しくなってしまいますが、猫好きな方には是非読んで欲しいです。

chuwamamaさん/50代/女性


夏目漱石が如何に捻くれ者で、人が如何に面白い生き物であるかよく分かる

中学生にオススメなのは、夏目漱石の『吾輩は猫である 』です。猫の目線で語られているので、ちょっとした擬人化とも言える感覚が読みやすくて良いと思います。

この作品を読むと、夏目漱石が如何に捻くれ者であり、人が如何に面白い生き物であるかよく分かると思います(笑)

最後のオチがちょっと刺激が強過ぎるのが気になりますが、中学生なら十分に味わい尽くせると思います。

なので、その刺激も含めて「捻くれ者の文豪が書いた擬人化」を素直に楽しんだら良いと思います!

ヨウムさん/40代/女性

500人中/41人がおすすめ

【4位】カラフル

  • 読みやすさ    :
  • 作品の芸術性   :
  • 中学生におすすめ度:
著者 森 絵都
出版社 ‎文藝春秋
発売日 ‎2007/9/10
価格 682円

「生と死」がテーマでありながら重くなりすぎず、人生の彩を感じさせる良作!

人が死んだ後の魂は何処へ行くのか…天国や地獄はあるのか…天使ってやっぱり気まぐれなのか…みんなが持っている固定観念を壊すわけではなく、なんとなくそういうこともあるのかなあ、という気持ちにさせられます。

私の人生にはカラフルさはないけど、これからを生きる子供たちにはカラフルな世界であってほしいと願わずにはいられません。

自分も同じ人生をやり直せるなら、リベンジしたいと思わされました。

anonymrecluseさん/50代/男性

500人中/26人がおすすめ

【5位】ライ麦畑でつかまえて

  • 読みやすさ    :
  • 作品の芸術性   :
  • 中学生におすすめ度:
著者 J.D.サリンジャー
出版社 ‎白水社; 〔新装版〕
発売日 ‎1985/9/1
価格

思春期にしか味わえない感情がありありと伝わってくる

中学生に特におすすめなのが、サリンジャー作の『ライ麦畑でつかまえて』です。

この作品は、思春期をこじらせた少年が家や寮を飛び出して、大人になろうともがく物語です。

子供ならではの弱さ、大人へのあこがれ、ピュアさ、素直になれないところなど、気難しさが存分に味わえる作品です。

中学生の時に1度読んでおき、大人になってから再読することで、違う読後感が味わえること間違いなしです。

hanataba0820さん/20代/男性

500人中/24人がおすすめ

【6位】わたしを離さないで

  • 読みやすさ    :
  • 作品の芸術性   :
  • 中学生におすすめ度:
著者 カズオ イシグロ
出版社 ‎早川書房
発売日 ‎2006/4/22
価格

命とは何か、生きる意味は何か考えさせられる作品!

中学生にオススメの文学作品は、カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』です!

ある施設で世の中と隔離され生活する子どもたち。成長の中で、なぜ隔離されているのか、外の世界はどうなっているのかといった好奇心や葛藤が生まれます。中学生が成長する中で感じる好奇心や葛藤、今いる世界への息苦しさなどが、この施設での生活とリンクします。

そして大人になり、自分の役割を理解していく主人公たち。

何のために生きるのか。命の大切さとは何か。大人に近づく過程で考えるテーマを、物語の中で感じることができます!

ざみつさん/20代/女性

500人中/17人がおすすめ

【7位】文鳥

  • 読みやすさ    :
  • 作品の芸術性   :
  • 中学生におすすめ度:
著者 夏目 漱石
出版社 ‎新潮社; 改版
発売日 ‎2002/9/1
価格 473円

動物を軽い気持ちで飼い始めてしまった人のリアルな日常が描かれ、初心者でも読みやすい

中学生におすすめしたいのは夏目漱石の「文鳥」という短編作品です。

これは漱石自身が友人のすすめで白い文鳥を飼いはじめる物語で、最初は友人が飼っているような可愛らしい文鳥に魅力を感じていたものの、実際に飼ってみるとついつい世話をするのを忘れてしまったりと、動物を軽い気持ちで飼い始めてしまった人のリアルな日常が描かれています。

動物を飼っている人なら共感することも、批判的な気持ちになることもある、そんな身近なテーマの作品です。

青空文庫にもあるので、お時間ある時に是非読んでみてください!

myasakusaさん/20代/女性

500人中/16人がおすすめ

【8位】烏に単衣は似合わない

  • 読みやすさ    :
  • 作品の芸術性   :
  • 中学生におすすめ度:
著者 阿部 智里
出版社 ‎文藝春秋
発売日 ‎2014/6/10
価格 792円

読む人の思い込みを覆す結末が圧巻!

私自身が中学生の頃に読んでとても心に残っている「烏に単衣は似合わない」という本がおすすめです。

作中が現代でないこともあり、少々言い回しが難しいのですが、文章自体が分かりやすいので、登場人物に感情移入してしまいます。

そして物語のクライマックスでは、読者の思い込みをひっくり返すような内容になっています。

この本は「八咫烏シリーズ」の第一巻ですので、気になる方はぜひシリーズを読んでみてください!

snhjmさん/20代/女性

500人中/15人がおすすめ

【9位】ノックの音が

  • 読みやすさ    :
  • 作品の芸術性   :
  • 中学生におすすめ度:
著者 星 新一
出版社 ‎新潮社; 改版
発売日 ‎1985/9/27
価格 539円

隙間時間に読めて、星新一の世界にはまる最初の一冊!

「ノックの音が・・・」から始まる短編のお話が15話で構成されている一冊です。

一話一話が短いので読みやすく、隙間時間にさらっと読めてしまいます。

また、話が意外な展開へと転がっていくので、ずんずん星新一ワールドに惹きこまれていくことは間違いないでしょう。

感性豊かな中学生に、是非、星新一の魅力であるSF(サイエンスフィクション)を体感してもらいたいです。

kei5.557さん/50代/女性

500人中/15人がおすすめ

【10位】赤いろうそくと人魚

  • 読みやすさ    :
  • 作品の芸術性   :
  • 中学生におすすめ度:
著者 小川 未明
出版社 ‎真珠書院
発売日 ‎2014/1/1
価格 880円

日本版・人魚姫の「恐ろしさの中にある美しさ」に触れることができる

ディズニーのリトル・マーメイドもそうですが、人魚姫の物語は美しい恋物語です。

しかし「赤いろうそくと人魚」には恋愛要素はありません。田舎の港町の人々が、人魚に翻弄される物語です。

人魚が人を呪い、嵐を呼ぶ妖怪として描かれる恐ろしい描写を見ると、日本で人魚がどのように思われていたのかがわかります。

また、アンデルセンの「儚く美しい人魚姫」では感じられなかった、「恐ろしさの中にある美しさ」に触れることができるのではないでしょうか。

荒居さん/30代/女性