ミステリー小説の名作おすすめ31選&読書家500人ランキング

編集部おすすめ:おすすめの名作ミステリー小説21選

編集部おすすめのおすすめの名作ミステリー小説
ここまでは、読書家500人が選ぶおすすめの名作ミステリー小説の人気ランキングをご紹介してきました。

次に、Bookey編集部が選ぶおすすめの名作ミステリー小説21選をご紹介していきます。中には有名ではない本もありますが、どの本も魅力的な内容でおすすめですよ!

姑獲鳥の夏

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 京極 夏彦
出版社 講談社
発売日 1998年9月14日
価格 1,012円

妖怪をモチーフにした超常的な事件を、論理的に解決する新感覚ミステリ

私がおすすめしたいのは、京極夏彦氏による「百鬼夜行シリーズ」一作目である「姑獲鳥の夏」です。氏がこれが講談社に持ち込んだ当時、あまりに新しいジャンルのミステリ小説であった為、メフィスト賞創設のきっかけとなったと言われるデビュー作品でもあります。

戦後日本というレトロな雰囲気、オカルトな内容、加えて「失踪した医師」「消えた赤子」「二十カ月も身籠もり続ける妊婦」など、非日常的な事件が怪しい空気を形成します。

そんな怪事件を、探偵役が「この世には不思議なことなど何もないのだよ」との言葉通り、次々と論理的に解明していく様はまさに圧巻。他のミステリでは味わったことのない、まったく新しい爽快感を覚えました!

妖怪が好きな方、民俗学に興味がある方、普段とは異なる方向性のミステリに触れてみたい方。そして京極夏彦を読んだことがない方には、是非ともオススメしたい一冊です!

岩月さん/20代/男性

麒麟の翼

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 東野 圭吾
出版社 講談社
発売日 2014年2月14日
価格 814円

ドラマチックな父娘の絆に心を打たれる、人間愛に溢れたミステリー

東野圭吾のシリーズ物で、主人公・加賀刑事による最終章です。

ある殺人事件がきっかけで、そこに隠された1人の女性の不幸な生い立ちが明かされていきます。そして加賀刑事の失踪した母親との関わり合いがわかります。

とてもドラマチックで、罪を犯さずにはいられなかった父と娘の絆に心を打たれます。

加賀の秘めてきた過去も解き明かされ、人間の悲しさと優しさ、人間愛に溢れたミステリーです。

light2さん/50代/女性

赤い指

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 東野 圭吾
出版社 講談社
発売日 2009年8月12日
価格 616円

家族の在り方について、ものすごく考えさせられる

息子が殺人を犯してしまったところから始まります。刑事が家に来ますが、両親は必死に息子がやったことを隠そうとします。隠すことに手一杯で、両親は信じられない決断をしてしまいます。

頭の切れる刑事によって両親は追い詰められていきます。完璧に隠蔽したと思われましたが、その謎解きの内容には思わず感心してしまいました。凄腕の刑事によって明かされる家族の秘密に注目です。

この話は、どこの家庭でも起こりえることじゃないか、と思わされるところが恐ろしいです。家族の在り方について、ものすごく考えさせられる話でもあります。

最後まで読んで、タイトルの意味の深さに胸がつまりました。すぐ読めてしまいますが、深い内容の作品で、ミステリーが苦手な人にもおすすめしたいです。

k7241さん/30代/女性

どちらかが彼女を殺した

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 東野 圭吾
出版社 講談社
発売日 1999年5月14日
価格 748円

謎解きゲームのような形式で、最後まで続くドキドキ感が堪らない!

こちらは初心者向けのミステリー小説ではありません!なので本当にミステリー小説が好きで、自分で犯人を予測して読むのが好きだという方向けの作品だと言わせてください!

タイトルの通り、犯人は二人まで絞られるのですが、どっちなのというドキドキ感がたまりません。

また、犯人は最後まで分からないまま終わってしまうので、「最後は自分で考察してください」と言うことになり、もはや本というよりは謎解きゲームをしているような感覚です。ただ、小説の終わりにちゃんと”推理の手引き”があるので、安心してください。

ミステリー小説が好きな方には、この「分からない、自分で解いていく」というワクワク感、ドキドキ感を味わってほしいです。

shna0chanさん/20代/女性

砂の器

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 松本 清張
出版社 新潮社; 改版
発売日 1973年3月29日
価格 825円

小説を読みながら地図帳を広げたくなる

何度も映像化された作品で、そちらの方で知っている人が多いと思います。

秋田に出雲に岡山に伊勢と、刑事が殺人事件の手がかりを探すために鉄道で旅をします。1960年から61年に連載された作品なので、鉄道での移動が本当に旅と感じるし、その情緒をしっかりと表現しています。

映像化作品を見ている人がこの小説を読むと、主人公と犯人のキャラクターの違いに驚くと思います。また、殺された被害者がどれだけの好人物であったかに心を寄せるのは間違いないはずです。

映像化作品との比較はとても面白いと思います。

のぎく06さん/50代/女性

Xの悲劇

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 エラリー・クイーン
出版社 角川グループパブリッシング
発売日 2009年1月24日
価格 792円

第一の事件、第二の事件で違った反応を見せる探偵から目が離せない

「Xの悲劇」は王道のミステリーですが、謎解きを読むと全ての事件が重要で面白かったです。

第一の事件から名探偵のドリル・レーンは犯人がわかったと宣言します。そう言われると自分でもしっかり読めば解けるのではないかと思い、一緒に謎を解明したくなります。

ですが第二の事件で、レーンも不思議な反応を見せたり、レーンだけその後別行動を取って事件を調べたりするので、その奇怪な行動の謎も解きたくなり夢中になります。

最後はスッキリさせてくれるのでおすすめです。

fujihypさん/20代/女性


同時代の作家にも読者にも多大な影響を与えた、エラリー・クイーンの傑作

古き良きアメリカの匂いのするミステリーです。

レディーファーストが美徳で、煙草を吸うのが当たり前だった時代の話だから、今の人には縁遠いかも知れません。でも私のような年代の人間にとっては、身近で憧れの時代なんです。

同時代の作家にも読者にも多大な影響を与えた、エラリー・クイーンの傑作のひとつだから 一度読んで見て欲しいと思います。

gunew2mthhyさん/50代/女性

クラインの壺

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 岡嶋 二人
出版社 新潮社
発売日 1993年1月28日
価格 737円

段々と疑心暗鬼になっていく主人公の心の描写とラストシーンには考えさせられる

この小説は殺人事件の犯人を探すというものではありません。

主人公が今で言うVR(バーチャルリアリティー)のようなゲームを体験する事から始まるのですが、それ以降主人公の身の回りに不思議な現象が起こり始めます。

事件ではなく矛盾や違和感のたぐいで、自分は現実世界にいるのか、それとも仮想現実にいるのか、わからなくなっていきます。「今は現実」「今は仮想現実」と読みながら想像するのも良いと思います。

ラストシーンをどう捉えるかは読み手次第。

作品自体は最近の物ではないですが、VRという言葉が定着するほど技術が進歩している今だからこそ「将来本当に起こりえる事かも」と思える内容です。

keisuke-takaさん/40代/女性

レベル7

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 宮部 みゆき
出版社 新潮社; 改版
発売日 1993年9月29日
価格 1,155円

謎が謎呼ぶ展開に目が離せない

主人公が目を覚ますと知らない場所にいて、横には見知らぬ女性が寝ていました。状況が分からないどころか、主人公も彼女も二人して記憶喪失になっていたのです。しかも部屋には恐ろしげな物が置かれていました。

彼らに共通するのは腕に記された「レベル7」という謎の文字のみ・・・最初から奇妙な設定で、物語に引き込まれます。

また同じ頃、とある電話カウンセラーの女性の元によく相談を寄せていた少女が行方不明になります。女性が見つけた少女の日記には、「レベル7までいったら戻れない」という一文が残されていました。

別々の場所で二組の登場人物たちが大きな謎に迫っていくのですが、とても読みごたえがあります。

記憶喪失の間に真相を知ろうと探るのが、独特のミステリーでした。

kialaさん/30代/女性

冷たい校舎の時は止まる

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 辻村 深月
出版社 講談社
発売日 2007年8月11日
価格 1,045円

納得の行く感情目線と、パニックのバランスが見事

ミステリーホラー小説の名作といえば、辻村深月さんの「冷たい校舎の時は止まる」です。

主人公は至って普通のおとなしい女子高生。彼女のやんちゃな親友達が、校舎の中で次々に失踪して行くミステリー。

学生の視点で描かれている納得の行く感情目線と、思春期独特の「わたし」がもたらすパニックのバランスが見事です。

ライトな読み口なので、「携帯小説」が好きな方にお勧め!長い小説だけど続きが気になって夜更けまでスルスル読めちゃいます!

misdyさん/20代/女性

占星術殺人事件

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 島田 荘司
出版社 講談社
発売日 1987年7月8日
価格

忘れられない一級品のトリックと、主人公のふてぶてしい魅力に注目

島田荘司先生の処女作です。御手洗潔という一風変わった探偵が謎を解いていきます。

御手洗の親友の石岡君は医者です。でもそんな高学歴で聡明な石岡君をバカにするような振る舞いで謎解きをする御手洗。

キャラがユニークで、御手洗のふてぶてしさが面白いです。また、最後に謎が分からずもがき暴れたうえで、ハッと閃くのも味があり魅力的です。

占星術殺人事件の真相もトリックが驚愕。今でも忘れられない一級品のトリックだったなと思います。

kialaさん/30代/女性

嘘をもうひとつだけ

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 東野 圭吾
出版社 講談社
発売日 2003年2月14日
価格 550円

誰も悪くないのに、小さなズレで世界が変わる恐ろしさが味わえる

加賀恭一郎シリーズの第6作で、短編集です。中でも「冷たい灼熱」はテレビドラマ化されたこともあり、おすすめです。

田沼洋次が夜、家に帰ると、妻の美枝子が倒れていて、1歳半の息子・裕太もいなくなっていました。もうこの時点でぞくぞくします。

捜査にやってきたのは加賀刑事。家のことはまるっきり妻に任せていた洋次には、分からないことが多すぎますが、加賀と話をする中で見えてくる真実。

なぜ妻は殺されたのか、息子はどこにいるのか。誰も悪くない、ほんの少し歯車が狂っただけで、こんなにも世界が変わってしまうことを教えてくれる物語です。

tyamiさん/20代/女性

絡新婦の理

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 京極 夏彦
出版社 講談社
発売日 2002年9月5日
価格 1,870円

冒頭の場面から、一気に京極ワールドへ引きずり込まれる

京極夏彦さんの京極堂(別名:百鬼夜行)シリーズ。どの作品もとても読み応えがあって大好きなのですが、なかでもイチオシはこの【絡新婦の理】です。

目潰し魔と呼ばれる犯人による連続殺人と、全寮制の女子校で起きる怪奇事件。一見、何の関係もなさそうなこの二つの事件がどう絡んでいるのか。蜘蛛の巣のように綿密に張り巡らされた伏線が見事に回収されたラストシーンは、まさに圧巻の一言に尽きます!

主人公の関口くんをはじめ、出てくるキャラクター全てが強烈な個性の持ち主ばかりです。

完璧ではなく、悩んでもがきながら、それでも皆それぞれ懸命に生きていて、だからこそ愛おしい。そんな風に思わせてくれる京極堂シリーズ、是非とも読んでみて欲しいです。

milkcrown1さん/40代/女性

三毛猫ホームズの推理

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 赤川 次郎
出版社 KADOKAWA
発売日 1984年4月1日
価格 704円

展開も面白く、ミステリー小説初心者でも読みやすい

赤川次郎さんの作品はどれも読みやすく、物語の中に引き込まれます。中でもミステリー小説の「三毛猫ホームズ」シリーズは展開も面白く、謎が謎を呼んでいく展開に翻弄されます。

三毛猫が相棒?主役?となり、刑事の片山とコンビを組んで謎を解いていきます。

シリーズの第一作、「三毛猫ホームズの推理」は意外な人間関係が描かれていて、衝撃を受けます。

読み終わった後、シリーズの次が読みたくなる、そんなミステリー小説です。

yamatetsuさん/40代/男性

防諜捜査

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 今野 敏
出版社 文藝春秋
発売日 2016年4月20日
価格 2,480円

公安・外事警察など、一般生活に馴染みのない人々の活躍を垣間見られる

今野敏さんの小説というと「安住班シリーズ」や「隠匿捜査シリーズ」が有名です。

しかし、公安部や外事といった、一般生活に馴染みのない「国家」がその敷居となる本作を勧めます。関係者も大使館、公安と、市井の人には全くと言ってよいほど接点のない方々です。

本作はロシアスパイに絡む捜査です。次々と消されるロシアスパイと思われる人、それを追う公安警察、付き合いのあった大使館職員など、国家の思惑を汲みながらそれぞれが活躍していきます。

難しそうな内容ですが、サラっと読み進められます。

めんちりさん/40代/男性

ソロモンの犬

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 道尾 秀介
出版社 文藝春秋
発売日 2010年3月10日
価格 748円

犬の行動の謎から事件を紐解いていくスタイルは斬新

主人公たちは平凡な大学生です。ある日、彼らの年の離れた友人(彼らの指導をしている助教授の息子)が目の前で交通事故に遭い、死にます。散歩で連れていた犬にリードをひっぱられたのが原因でした。

友人が病院に運ばれるなか、周囲は犬のしたことだから仕方ない、理由などないと項垂れます。さらにその犬は、事故のドタバタで行方知れずになり、友人の母親である助教授も自殺してしまいます。

しかし、主人公が思いを寄せている友人が意味深な言葉を発し、彼は真相を追うために動物生態学に詳しい助教授のもとに相談に行きます。

犬が起こした不運を通して、考えさせられる作品です。

kialaさん/30代/女性

鏡は横にひび割れて

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 アガサ・クリスティー
出版社 早川書房
発売日 2004年7月15日
価格 990円

犯人がわかっても動機がわからず、最後にそういうことかと納得できる!

アガサ・クリスティーの小説で、観察眼の鋭い老婦人探偵のミス・マープルを主人公としたミステリーです。

過去の経験と洞察力を駆使して、さまざまな事件を推理していくミス・マープルですが、この作品では序盤に、重要なヒントが隠されたマープルの発言があります。

そのヒントも手伝って、容疑者が順番にクローズアップされていくと、なんとなく事件を起こしたのが誰かはわかります。が、最後まで動機がわからない。

最後に、なるほどそういうことか!という深い納得とともに、大作を読んだという充実感が味わえます。マープルシリーズらしさが前面に出ている作品だと思います。

kazuyoshi11さん/30代/男性

白馬山荘殺人事件

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 東野 圭吾
出版社 光文社
発売日 1990年4月1日
価格 1,947円

密室・暗号・どんでん返しと、本格派推理小説の魅力がたっぷり詰まった作品

デビュー初期の頃はバリバリの本格派推理作家だった東野圭吾先生の名作です。

白馬山荘に兄の死の真相を調べに来た主人公。山荘で発生した密室殺人事件。マザーグースの詞になぞられた暗号。意外などんでん返しと結末。本格派推理小説の魅力がたっぷり詰まった作品です。

こういった作風は二度と書かれる事がないだけに、非常に貴重な作品と言えます。

itohi98さん/50代/男性

暗闇坂の人喰いの木

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 島田 荘司
出版社 講談社
発売日 1994年6月6日
価格 1,078円

ここまで猟奇的な恐怖は、ホラー作品でも味わえない

島田荘司の御手洗シリーズの一作ですが、今まで私が読んだことのあるどのミステリー作品よりも怖かったです。

小さな動物の頭蓋骨の話から謎が始まります。でも実はその頭蓋骨は・・・。

トリックの内容や犯人の描写など最後まで怖すぎて、シリーズの名物・石岡君とのほのぼのとしたやり取りが霞むほどです。

ただ、あそこまで猟奇的な恐怖は、ホラー作品でも味わえないと思うので一読の価値はあると思います。

kialaさん/30代/女性

「オーダーは探偵に」シリーズ

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 近江 泉美
出版社 アスキーメディアワークス
発売日 2012年11月22日
価格 627円

設定や仕掛けがとても細かいので、読んでいて飽きが来ない

このシリーズはミステリー的な要素だけではなく、ラブコメ要素も少し入っているので、ミステリー小説なのにキュンとするシーンもあります。

私はシリーズ全てを読んでいますが、このシリーズの魅力は何度も読み返したくなるところだと思います。

普通ミステリー小説は推理物なので、犯人や答えが分かったらあまり読み返すことがないと思うのですが、この小説は設定や仕掛けがとても細かいので、読んでいて飽きが来ないのが最大の魅力だと思います。

natuk_cwさん/20代/女性

マラッカの海に消えた

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 山村 美紗
出版社 徳間書店
発売日 2006年6月1日
価格

異国で起きるスケールの大きな犯罪と、冴えわたるトリックに魅せられる!

山村美紗と言えば、京都を舞台にしたサスペンス小説を次々に生み出し、「サスペンスの女王」「トリックの女王」などの異名をとり有名になりました。

そちらの作風も好きなのですが、デビュー作『マラッカの海に消えた』はだいぶ趣きが違い、商業作家になり切る前の山村美紗の初心を感じる内容です。

マラッカ海峡のペナン島に出張したはずの夫が、日本で起きた殺人事件で犯人の疑いをかけられ、しかも妻自身が国内で夫の姿を目撃していたのです。主人公である若妻は、夫への愛情と疑惑の間で揺れながらも異国の島へと飛び、推理や調査を推し進めます。

不安に揺れる妻の心情が描かれる一方で、犯罪自体がダイナミックで目が離せない、夢のあるミステリーだと感じました。エキゾチックな魅力とロジカルな文体の両方を兼ね備えていて、作品の規模と言い文章の質と言い、量産できそうにないクオリティーです。

これほど熱意をこめて練り上げた大作が、今一歩のところで江戸川乱歩賞の受賞を逃したことが、山村美紗のその後の執筆活動全体に影響を及ぼしたことも感じられ、痛みも感じます。しかし、乱歩賞の候補作に選ばれたからこそ、山村美紗がミステリー作家としての一歩を踏み出したのだと思い、ファンとしては思い入れもひとしおの作品です!

谷間さん/40代/女性

パスワードは、ひ・み・つ

  • 読み応え度  :
  • 物語の満足度 :
  • ミステリー要素:
著者 松原 秀行
出版社 講談社
発売日 1995年6月15日
価格

青少年向けの本のため、殺人等も起こらず、ミステリー初心者でも安心して謎解きに臨める!

まだ小学生の主人公たちの成長や、友情・恋愛要素も盛りだくさん。青少年向けの本のため、殺人等も起こらず、ミステリー初心者でも安心して謎解きに臨める点が魅力です!

探偵団らしく、ちょっとした冒険に巻き込まれるシーンもあり、「推理ものって難しそう」というイメージに捕らわれない、ワクワクする展開を楽しめます。

同時に「こんな方法があったのか…!」と、謎が解けた時のミステリーならではの快感も味わえる一冊です。

続刊も多く出ていますので、個人的には本作だけではなく、ぜひ続けて読み進めていただきたいです!

Shiori.NKさん/30代/女性

まとめ

読書家500人が選ぶおすすめの名作ミステリー小説では、1位は『容疑者Xの献身』、2位は『火車』、3位は『白夜行』となっておりましたので、是非参考にしてみてくださいね。

今回は、ミステリー好き500人が選ぶミステリー小説の名作31選&人気ランキングを口コミと共にご紹介してきました。

【アンケート調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年05月23日~06月07日
回答者数:500人